img
img
img

REFRACTORIES COLUMN
耐火物COLUMN

品川リフラが描くファインセラミックスの未来

2026.03.09
#耐火物
#品川リフラ

品川リフラが描くファインセラミックスの未来

2025年に創業150周年を迎えたことを機に、品川リフラは企業理念を再構築し、「セラミックスで『最適』を実現する」を新たなパーパスとして掲げました。創業時に耐火物を出発点としてスタートした事業は現在、耐火物・断熱材・エンジニアリング・ファインセラミックスを中心とする先端機材の4つのセクターで事業運営を行っており、今後も複合経営を進めていくことで、幅広い基幹産業の発展を支えることを目指しています。

私たちの生活に欠かせないセラミックスの存在

品川リフラが主業にしている「セラミックス」。その言葉は何となく聞き覚えがあるものの、正確な定義はよく分からないという方もいるのではないでしょうか。実はセラミックスは、特定のある材質を指す名称ではありません。「人工的に作られ、製造工程の中で高温で焼き固められた、非金属の無機質固体材料」の総称です。

固体材料のうち、①金属材料(鉄、アルミ、金銀など)にも②有機材料(プラスチック、ナイロン、木材など)にも該当しない③非金属元素(粘土、砂、鉱物)からなる材料で、この「金属材料」「有機材料」「セラミックス(無機材料)」は工業界における重要な”三大材料”と呼ばれています。品川リフラグループで製造している製品では、定形耐火物や断熱材、ファインセラミックスなどがセラミックスに該当します。

セラミックスの性質としては、硬くて耐熱性があり、腐食に強い、電気を通しにくいという強みがある一方、衝撃に弱くもろいという弱点もあります。しかしセラミックスには多種類の元素を安定して組み合わせられるというメリットもあり、金属と組み合わせて複合材料にするといった方法で割れやすさをカバーすることもできます。

私たちの暮らしの中でも、昔からその性質を活かし、ガラス製品、磁器や陶器の食器類、トイレや洗面台などあらゆる製品にセラミックスが使用されていましたが、1960年代頃から、従来のセラミックスではカバーしきれない「より高い精度」「高温環境での安定性」「高純度」などが求められるようになりました。こうしたニーズに応えるために開発されたのが、高純度原料や化学的に合成した人工原料を用いることで、性能を飛躍的に高めたファインセラミックスです。

ファインセラミックスは天然の鉱物を用いて成形、焼成した従来のセラミックスに対して、高純度に精製した天然原料や、化学的プロセスにより合成した人工原料、天然には存在しない化合物などを調合して作った高機能のセラミックスです。ファインセラミックスは、スマートフォンやパソコンの電子基板をはじめ、半導体製造装置の部品、自動車のエンジン部品、産業用機械、医療用インプラントなど、より高い精度や性能が求められる分野で幅広く使用されており、近年はAI技術の進展を背景に半導体分野での需要がさらに拡大しています。

耐火物メーカーからセラミックスメーカーへ

1978年からファインセラミックス事業を開始した品川リフラは、2002年に品川ファインセラミックス株式会社として事業を分社化。2024年には、半導体製造装置業界での事業領域の拡大を図るため、半導体製造装置の組み立てを主要事業とし、また装置構成の改善や開発にも関与するなど、同分野の知識や設計ノウハウを多く持つコムイノベーション有限会社(現在はコムイノベーション株式会社)を買収しました。さらに2024年4月より「セラミックスセクター」を「先端機材セクター」へと名称変更。2025年4月には品川ファインセラミックスを吸収合併し、先端機材事業本部を新設しました。

品川リフラでは、近年の半導体需要の高まりを背景にファインセラミックス事業をグループの成長を牽引する事業の一つと位置付けています。半導体製造装置関連市場における成長や新成長分野である航空宇宙・エネルギー関連分野への本格参入を目指し、航空・宇宙業界向け特殊蒸着材や特殊耐熱セラミックス、リチウムイオン電池、高機能ファインセラミック塗料・接着剤などの製品開発を進めています。

岡山県瀬戸内市に新工場竣工!ファインセラミックスの生産増強へ

2026年2月、半導体製造装置産業や航空産業などに向けたファインセラミックスの生産体制を強化し、需要拡大に対応するための新拠点として瀬戸内工場(岡山県瀬戸内市)が竣工しました。同月13日に行われた竣工式には、品川リフラの社長や瀬戸内市長をはじめとした地元関係者約140名が参加するなど、瀬戸内の産業を盛り上げる新しい工場の誕生に大きな期待が寄せられています。