品川リフラクトリーズの海外拠点を紹介!~オーストラリア編~

総合耐火物メーカーとして、国内のみならず世界でもトップクラスのシェアを誇る品川リフラクトリーズは、鉄鋼需要の高い地域を中心に海外にも進出しています。耐火物事業では1997年の中国進出を皮切りに、ブラジルなどにも生産拠点を展開。断熱材事業では、マレーシア、台湾、中国、先端機材事業では米国に生産拠点を持っています。新興国の経済成長に伴い、耐火物需要の増加が見込まれるグローバル事業に力を入れており、2030年までに海外売上比率50%を目指しています。
猛スピードで進んでいく品川リフラクトリーズの海外展開を支えているのが、本社に拠点を構える海外事業総括部。現地拠点の販売拡大や事業成長を促す戦略策定、海外事業会社の管理 、出張や来日の手配やアテンドなどの業務を担当しています。今回は、入社2年目の若手社員として活躍されている堤さんのお話を基に、オーストラリアの関係会社についてご紹介します。
Shinagawa Refractories Australasiaについて

初の海外進出であった中国に続き、初の英語圏進出となったのがShinagawa Thermal Ceramics。1998年にイギリス企業との合弁会社として設立されました。その後、2003年に社名をShinagawa Refractories Australasia(品川リフラクトリーズ・オーストラレイシア:略称SRA)に変更し、同社を完全子会社化しました。
資源大国として知られ、広大な国土を有するオーストラリアには数多くの鉱山があり、鉄鉱石をはじめ、れんがの原料となる珪石の産出量も豊富なため、重工業に携わる多くの企業が拠点を構えています。品川リフラクトリーズもオーストラリアの東部、ウロンゴンに本拠点を設け、他にもパース、ニュージーランドにそれぞれ拠点を置きました。
鉄鋼製造向けに納める耐火物分野では、2025年6月13日現在でオーストラリア国内トップシェアを誇り、国内のインフラ事業を支えています。
オンとオフを切り替えて働ける職場
オーストラリア内にある2つの拠点と、ニュージーランドの拠点を合わせた従業員数は80人ほど。そのうち30人程度が事務職としてオフィスに勤務しています。少数精鋭のオフィスでは一人にひとつの個室が設けられ、集中して仕事に取り組める環境が用意されています。一方で、お昼休みになると誰ともなく会議室に集まり、みんなでお喋りしながらランチを食べるという家族的な社風でもあるそうです。日本からやって来た堤さんにも気さくに接してくれるため、初めての海外出張でも緊張がほぐれたということでした。
さらなる鉄鋼需要が期待される国として
オーストラリアにはシドニーやメルボルンなど、多くの魅力的な都市がある一方、その土地の広さゆえにまだ国の隅々まではインフラが整備されておらず、都心から少し離れただけでも豊かな大自然と野生動物たちが共生する風景に圧倒されるといいます。
そこで、地方の発展と経済活性化を促すため、オーストラリア政府は今後5年間で700億豪ドル(約6兆円)を鉄道インフラ事業に投資すると発表しました。このプロジェクトには新たな貨物専用鉄道の建設や既存鉄道の整備が含まれ、レール、枕木、橋梁などに大量の鉄鋼が必要とされることから耐火物の需要の高まりも見込まれます。
取材協力:品川リフラクトリーズ海外事業総括部海外企画管理室 堤 由宇さん

