今後ますます広がる耐火物市場と、耐火物業界が描くサステナブルな未来
2026年を迎え、フレッシュな気持ちでスタートを切る年明け。耐火物業界のトレンドと、今後の品川リフラの方向性について語ります。
実は日本国内の耐火物市場は、粗鋼生産量の急激な低下に伴い徐々に需要が減少しています。その一方で、世界の耐火物市場では、耐火物業界の主要顧客である鉄鋼業界やセメント業界などの需要がまだまだ伸び続けています。例えば、アジア太平洋地域ではインフラ整備や建設プロジェクトの活発化により鉄鋼需要が増加しています。アフリカでは都市化の進展と人口増加が道路や住宅建設を促進していることから、セメント生産量の拡大を後押ししています。このような主要顧客の動きが耐火物需要の増加につながっているのです。
世界の耐火物需要が拡大する一方で、使用済み耐火物の廃棄量も増え続けています。その廃棄される耐火物を有効活用することを目的として、「廃棄物」ではなく「再資源」と位置づける動きが耐火物メーカー内でいっそう進んでいます。一例として、世界の主要耐火物メーカーのひとつであるRHI Magnesitaは、CO2の実質の排出量を減らすプラントの開発を進めており、CO2を回収し再利用する技術に多額の投資を行っています。
同じく世界の主要耐火物メーカーである品川リフラでも、かねてから使用後の耐火物のリサイクルなど、地球環境に配慮したソリューション開発に取り組んでいます。例えば、複数のソリューションを総称するブランドであるGREEN REFRACTORYでは、地球環境に配慮した耐火物製品や技術などを展開しています。
GREEN REFRACTORY公式サイト: https://shinagawa-green.jp
GREEN REFRACTORYブランドの耐火物製品は、使用後の耐火物のリサイクル原料や他産業の副産物など、耐火物ライフサイクルにおけるCO2排出量が実質的にゼロとみなせるグリーン原料を20%以上活用しています。

このGREEN REFRACTORYの大きなカギとなるのは、グリーン原料の安定した調達です。品川リフラでは、お客様とのバリューチェーン内で耐火物原料を循環させることで、グリーン原料の安定した調達に加えて、廃棄コストの削減を行っています。このリサイクルスキームでは、まずお客様から使用後の耐火物の分別・回収を行います。次に、リサイクル協力会社において不純物成分を取り除くなどの再生処理を行ったうえで、最後にそのグリーン原料を使用した耐火物を製造・出荷することにより、安定した調達体制を実現しています。
今まで挙げてきた事例のように、今後は世界的な脱炭素化の流れを背景に、耐火物を単なるひとつの素材として捉えるのではなく、材料設計から加工、運用、再資源化、さらにはプロセス適合性に至るまでを包含したライフサイクル全体を対象に技術開発を進めることが求められています。
品川リフラが描く未来
2025年に創業150周年という節目の年を迎えた品川リフラは、社名変更とともに企業理念も再構築しました。新しい企業理念では、「セラミックスで『最適』を実現する」をパーパスとして、耐火物にとどまらず断熱材や先端機材、エンジニアリングなどの分野にわたっても変わらぬ挑戦と革新を続けていくことを表明しています。
さらに品川リフラでは、長期的な経営戦略の指針として、2030年度までの目標を定めた「ビジョン2030」を掲げ、売上高2,400億円、EBITDAマージン16%の達成を目指しています。

ビジョン2030の目標達成に向けた第一ステップとして、2024年度から2026年度までを対象とする第6次中期経営計画では、M&AとJVによるグローバル市場での成長戦略の加速に加えて、既存事業のオーガニックな成長を柱とする経営戦略を掲げました。
このように、品川リフラは新しい企業理念をベースに、変化する市場環境に柔軟に対応しながら今後も持続的な成長を目指しています。



